【解説】椎間板ヘルニアとは?7つ原因と主な症状

目 次
椎間板ヘルニアって何?
腰が痛い…
腰痛の原因に最も多いのが椎間板ヘルニアという病気です。
「ヘルニアってよく聞くけど一体どんな病気なの?」という方も多いでしょう。
今回は椎間板ヘルニアについて詳しく解説していきます。
椎間板ヘルニアってどんな病気なの?
背骨(脊椎)は椎骨と呼ばれる24個の骨が積み上がって構成されています。
この椎骨と椎骨の間にクッションの役割を果たしている軟骨があり、それを”椎間板”と呼びます。
その椎間板に負担がかかり傷がつき椎間板内にある髄核という組織が椎間板から飛び出してしまった状態を指すのが椎間板ヘルニアです。
この飛び出した組織が神経を圧迫し痛みやしびれの症状を起こします。
椎間板ヘルニアは、発症する部位により
- 頚椎椎間板ヘルニア
- 胸椎椎間板ヘルニア
- 腰椎椎間板ヘルニア
この三つに分けられます。
上から7つの椎骨を頚椎、真ん中の12個の椎骨を胸椎、下から5つが腰椎と呼び、
飛び出してしまった組織の場所により、いずれかに分類されます。
椎間板ヘルニアの原因
椎間板ヘルニアが発症する人は20代~50代の男性に多いとされています。
中には生まれつき椎間板が弱い方もいらっしゃいますが、ほとんどが加齢や生活習慣によるものです。
1.長時間のデスクワーク
座っているだけで腰には負荷がかかります。 何時間も座らず、適度に立ったり休息することで負荷をかけないことが大事です。
椅子が低いと骨盤の後傾が強くなり、症状が悪化します。座面が膝より低いようなソファーや車の座席は避けるようにしましょう。
2.反り腰
猫背の他に、反り腰も椎間板に圧力がかかりヘルニアになる一因となってきます。
正しくない姿勢により椎間板に少しずつ負荷がかかりヘルニアへの発展します。
3.重いものを持ち上げるなどの中腰の動作を繰り返す
中腰の姿勢や立ったまま前かがみになるの動作を繰り返すことにより、椎間板が少しずつ劣化してしまい
組織が飛び出してしまう原因となってしまいます。
4.肥満
体重が重いと椎間板にかかる圧力や負荷が平均的な体重の方より大きくなります。
5.加齢
仕方のないことですが椎骨や椎間板は、加齢により劣化します。
先述の通り椎間板に負荷がかかる生活習慣を続けていると発症リスクは高くなってきます。
6.喫煙
タバコに含まれるニコチンは、毛細血管を収縮させる働きがあります。
椎間板周囲にも毛細血管は集まっており、喫煙での収縮が椎間板を劣化させ変形してしまう原因にもなりえます。
また椎間板はコラーゲンでできている軟骨なのですが、コラーゲンはビタミンCにより形成させるものです。
喫煙をするとビタミンCが失われてしまうので、喫煙者は椎間板の劣化が早いといえます。
7.スポーツなどの激しい運動
例えば野球選手だと、生涯で何百回何千回とスイングをします。つまり重いものを持って体をひねる動作を何度もしているので体に大きな負荷がかかりやすいです。
挙げればキリがないですがスポーツをしていると身体に急激な負荷が加わる確率は飛躍的に上がり、そういった負荷の積み重ねで椎間板ヘルニアの発症率は上がるといえます。
椎間板ヘルニアの症状
椎間板ヘルニアの、痛みやしびれが出るのが主な症状ですが
ヘルニアの発生する部位によって現れ方がさまざまです。
頚椎椎間板ヘルニアの場合
頚椎椎間板ヘルニアは、首の部位の椎間板が飛び出して神経を圧迫しているヘルニアです。
- 首に痛みやしびれがある
- 首を反ることができない
- 手の痛み、しびれがある
- 手が動かしにくく、力が入らない
- 肩こり
症状が重症化していると、手の感覚がなくなり手先を使うことができず箸が持てなくなったり
下半身にも歩行障害や尿コントロール障害、失禁などの症状が出てきます。
胸椎椎間板ヘルニアの場合
胸椎椎間板ヘルニアは背中の部位の椎間板が飛び出して神経を圧迫しているヘルニアです。
頚椎椎間板ヘルニアや腰椎椎間板ヘルニアに比べて発症率は低く、発症率は100万人に1人と報告されています。
- 足のしびれ
- 足のもつれ
- 足に力が入らない
- 歩行障害
背中などの身体的な痛みは少なく、本人が気づかないケースも多いです。
腰椎椎間板ヘルニアの場合
胸椎椎間板ヘルニアは腰の部位の椎間板が飛び出して神経を圧迫しているヘルニアです。
腰椎椎間板ヘルニアは急性型と慢性型に分けられ、
急性型は「重いものを持った時、急に痛くなった」など突然痛くなるケースです。よく言うギックリ腰なんかもこれにあたります。
痛みが突如襲い、歩行も困難になる場合もありますが徐々に症状が治まってきます。
慢性型の場合、
- 腰が痛む
- 前かがみになると痛くなる
- お尻にが痛みやしびれがある
- 足に痛みやしびれがある
- 太もも裏が痛む(坐骨神経痛)
- 寝ていると症状が治まる
常時これらの症状があります。
頚椎椎間板ヘルニアと同様、症状が重症化していると下半身にも歩行障害や尿コントロール障害、失禁などの症状が出てきます。
また、これらの症状は”脊柱管狭窄症”といった病気でも出ます。症状だけで区別がつかないことも多いので専門家の診断が必要です。
まとめ
以上「【解説】椎間板ヘルニアとは?7つ原因と主な症状」でした。
腰痛でお悩みの方、椎間板ヘルニアの症状が出て辛い方は是非当院に一度ご相談ください。