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‘’骨盤が開く‘’ってどういうこと?

産後に開いた骨盤を元に戻したい! という産後ママさんが多いと思います。 この「産後に骨盤が開く」とはどういうことなのか? 多くの方がぼんやりとしたイメージだけで実際にはよくわからないのではないでしょうか? 骨盤は真ん中にある三角形の仙骨と左右にある腸骨で構成され前方では恥骨結合、後方では仙腸関節としてつながっています。日常生活ではごくわずかに歪むような動きをするだけですが、出産の際には胎児を通すためにリラキシンというホルモンの作用によって軟骨部分の吸水性が増し、関節の可動性が増大します。恥骨結合は1センチ近く離開します。 胎児はまず、骨盤上部を通過することになります。骨盤上部つまり腸骨が花が開くように広がり、仙骨も後ろへ傾いて、骨盤上部の開口部を広げます。胎児は回旋しながら骨盤内を下降します。次に仙骨と腸骨が先ほどとは逆の動きをします。仙骨は前に傾き、腸骨は下側が広がり下方開口部を広げます。その際、上方開口部は閉じるように動きます。 このように分娩時には骨盤の下方が開いて出産となります。つまり、‘’産後の骨盤の開き‘’とは骨盤の下側が外に広がった状態となります。いわゆる‘’四角いお尻‘’や産前に履いていたパンツが履けなくなったという状態はこの骨盤の状態が続いているということになります。 出産時の痛みは「腰が砕けるような」「全身に雷が落ちたような」と形容するほどの力で骨盤を押し広げることになりますので、産後の骨盤の障害は交通事故に遭ったようなレベルであると考えた方がよいでしょう。そのため、骨盤の開きは見た目の問題だけではなく、同時に骨盤底筋の弱化や腰椎・脊柱の歪み、産後の反り腰 などの産後の不調にも影響を及ぼします。 ‘’骨盤の開き‘’は関節が柔らかい状態である産後6か月以内に改善しておかないとその後には改善に時間がかかることになりますので、当院での産後の矯正は産後6か月以内をおすすめします。